大阪の公園で、拾い食いをした秋田犬が毒殺されたというニュースがありました。
どうせただの事故じゃないの。こんなニュースうちの愛犬には関係ない。と思っている方へ。
これは明らかに犬を標的とした悪意ある人間の犯行です。
自分には関係ないなんて思わないでください。愛犬を危険から守れるかどうかは、あなたの意識に懸かっています。
この記事では最初にニュースの全貌を説明し、さらに今回のような毒物の危険を回避するための予防策を紹介していきます。
◾本記事の内容
1.拾い食いをした秋田犬が毒物で死亡
2.愛犬を毒物から守るにはどうすればいい?
1.拾い食いをした秋田犬が毒物で死亡

1-1 報道されたニュースの内容
最初にニュースの内容を紹介します。
ニュースのURLはこちら:朝日新聞デジタル
2019年5月13日夜に、大阪の公園で秋田犬がしげみに頭を突っ込んで液体に浸されたドッグフードのような物が容器に入っており、それを拾い食いしました。
拾い食いをした後から犬は衰弱していき、翌日14日未明から嘔吐し始め、21日に腎不全で亡くなりました。
飼い主が警察に相談し、大阪府警が調査を行なった結果が以下のとおり。
■警察の調査内容
①犬の嘔吐物とドッグフードから毒物が検出された
②毒物の名称はエチレングリコール
③毒物の容器を撤去した後、25日に再度設置されていた
このことから、犯人は未だに毒物を公園内に仕掛け続けていることが分かります。
1-2 この事件は非常事態です
理由は以下のとおり。
■本事件が非常事態である理由
①ドッグフードに毒物が仕込まれていた
②容器に入れられている
③茂みに隠されている
④犯人は捕まっていない
つまり、公園近辺に住む犬が標的とされた計画的かつ無差別な殺害行為であり、この事件はまだ解決していません。
さらにこの事件の危険な点は3つあります。
■本事件の危険な点
①再現性が高く、誰でも毒を用意できてしまう
②毒物エチレングリコールはわずか2mlで死に至る
③エチレングリコールは犬や猫が好む匂いを発するため回避が難しい
順に説明します。
①再現性が高く、別の人間が毒殺を計画する可能性がある
今回の死亡事件で使用された毒物は誰にでも手に入れられてしまいます。
つまりあなたの愛犬にも襲いかかることがあり得るということです。
この事件は非常に再現性が高いです。
というのも、エチレングリコールという毒物はドラッグストアやネット通販などで、誰でも簡単に手に入れられてしまうからです。
下手をすれば、まだ善悪の区別がつかない小学生ですら毒物を手にする可能性があります。
そのため、悪意ある人間があなたの愛犬に牙を向けた場合、毒物が仕込まれる可能性が大いにあります。
②毒物エチレングリコールはわずか2mlで死に至る

エチレングリコールという毒物は非常に強力で、犬がひと口舐めただけで確実に死に至ります。
エチレングリコールの毒性は、体内に入り代謝が行なわれると腎障害を引き起こします。
腎障害が起こると、血液の人工透析が必要となり、それができなければ死に至ります。
今回の事件では、犬に人工透析が行なわれ、懸命に治療が行なわれていました。しかし、犬の血液の量が足りず、それ以上はできなかったため透析が十分にできず亡くなってしまいました。
③エチレングリコールは犬や猫が好む匂いを発するため回避が難しい
エチレングリコールには甘みがあり、犬猫が好む匂いを発すると言われています。
通常の毒物であれば匂いから危険を察知し回避できるのですが、エチレングリコールの場合は回避ができません。
さらに、甘味を持っているため、口にした時点では毒だと気づかず体内に入った後で身体を蝕んでいくためその場で吐き出すこともありません。
これが毒を回避することが難しいと主張する理由です。
このことから、エチレングリコールが動物虐待愛好家の間で好んで使われるという噂を耳にしたことがあります。
1-3 毒物が、あなたの愛犬を襲うかもしれない
以上が今回の毒殺事件があなたの愛犬にも無関係ではないと主張しているワケです。
僕は、愛犬を家族のように愛していたのでこのような悲劇的な事件で犬が死んでしまったニュースをみかけたときに怒りが沸きました。
ここからは、飼い主さんが愛犬の為にできる自己防衛策について紹介をしていきます。
愛犬を守って上げられるのは飼い主のあなただけです。
どうか愛犬を危険から守り、幸せな暮らしを続けていただきたいです。
2.愛犬を毒物から守るにはどうすればいい?

愛犬を防衛する対策を紹介していきます。それは以下のとおり。
■毒物への予防策
①拾い食いの習慣をやめさせる。
②近所に、犬に対して口うるさい人がいないか警戒する。
順に説明していきます。
2-1 なぜ自己防衛が必要なのか。
「そもそも、なんで事故防衛が必要なの。」
「警察に任せておけばいいじゃん。」
と思っていませんか。
愛犬を防衛する対策を紹介する前に、愛犬を毒物から守らなければいけない理由を説明します。
それは、犬が殺されても、犯人は殺人罪に問われないからです。
器物損壊という、モノ扱いになってしまうため飼い主側は立場が弱いです。
被害者なのにも関わらず、法律は守ってくれていないことが、どれだけ現在危険な状態かを理解してほしいです。
その為には自己防衛しかありません。
近所の犬友達と綿密な情報交換を欠かさないようにしてください。
2-2 愛犬に拾い食いをやめさせる方法
愛犬に拾い食いを止めさせる方法を紹介していきます。
とても簡単です。
それは、家の中で床に食べ物を放置しないことです。
え?これだけ?と思う方もいるかと思いますが、そもそも食べ物が床に落ちていることが愛犬が拾い食いをする原因なんです。
例えば、家の中でお菓子が床に落ちていたとします。
愛犬は大好きなお菓子が床に落ちているのをみて、不思議に思いながらもそれを食べてみます。
そうするととてもおいしかったという記憶が強烈に脳にすり込まれます。
それからは、愛犬は
「床に落ちている食べものはおいしい!」
と学習をして、外でも拾い食いをするようになります。
その後飼い主さんが「拾い食いはダメ!」としつけても、愛犬には拾い食いをするとおいしいものが食べられるんだという記憶が頭に残っているため、それが癖になってしまうというワケです。
このことから、愛犬に拾い食いの癖をつけさせない方法は家の中で食べものを床に放置しないことです。
また、お皿にのせてあげた餌を床に持って行って食べようとする子がいるかと思います。
そういった癖も拾い食いの意識と似た経験になりますので、できるだけ止めさせた方が良いでしょう。
2-3 近所に、犬に対して口うるさい人はいない?
あなたの住む近所に、犬に対して嫌悪感を抱いている住人はいませんか。
例えば、
・あそこの家は公園で犬の散歩をしていると叫んでくる。
・散歩をしていると車のクラクションを執拗に鳴らしてくる。
・警察に相談をして公園が犬立ち入り禁止になった
など、犬に対して異常に執着するひとが存在します。
これは、ぼくの住んでいた町で実在した人なんです。
幸いにもその時に実害はありませんでしたが、一歩間違えればニュースのような行動を起こす人間も中にはいます。
上記のような住人がいる場合は要注意です。
必ず近所の犬友達と情報を共有して、うまく近所づきあいをしていきましょう。
犬が大好きな方がいれば、犬が苦手な方がいるのも仕方がないことです。
吠えるのがうるさいのであればしつけをする努力をするなど、その町で平穏な生活をしていくために地道に努力をしましょう。
そして、できる限り敵は作らないようにしましょう。
それこそが愛犬を守る自己防衛策になります。
愛犬と幸せに暮らしていくには、飼い主さん自身の意識がなによりも大事です。
くれぐれも気をつけて、愛犬と幸せな日々をお過ごしください。
要点まとめ

今回の記事では、秋田犬が毒物で殺害された事件の詳細を紹介しました。
また、そのような悲劇から身を守るための対応策について紹介をしました。
今回紹介したニュース:朝日新聞デジタル「公園にあったエサ食べ犬死ぬ 大阪、嘔吐物から有害物質」
まずは、本件で愛犬を亡くした飼い主様。
お悔やみを申し上げます。
今回の事件を紹介するにあたり、亡くなった秋田犬の飼い主さんのツイッターをお見かけしました。
しかし、飼い主さんのご意向で事件に関するツイートや写真は削除されておりました。
その為、本件に関わる飼い主さんの情報については伏せさせていただきます。
皆様も、遺族の気持ちを汲んで、直接のコメントなどは控えていただきますよう、お願いいたします。
僕はツイッターで柴犬を中心としたペットの役立ち情報を毎日配信しています。もしこの記事が参考になったと感じていただけたらツイッターをフォローしていただけるととても嬉しいです。→Twitter:ユタカのペット愛好日誌