愛犬がおしりを舐める理由が知りたい方へ。
「愛犬が座り込むと時々おしりをなめるけど、止めさせた方がいいの?」
「ふだん舐めない自分のおしりを舐めるようになった気がする。」
こういった疑問に答えます。
◾本記事の内容
―愛犬が自分のおしりを舐めるのはなぜ?
1.おしりが乾燥しているから
2.うんちのキレがわるく、汚れてしまっているから
3.肛門周囲腺炎という病気の可能性も
こんにちは、ユタカ(@titlemaker_ytk)です。
僕は14年間柴犬を飼っていました。
僕の愛犬、ゴエモンも頻繁に自分のおしりを嗅いだり、舐めようとする光景を目にしていました。
今回は、当時の経験を基に犬のおしり事情について紹介していきます。
■愛犬が自分のおしりを舐めるのは大丈夫なの?

結論からいうと、愛犬がおしりを舐めていたら止めさせてあげましょう。
愛犬がおしりを舐めるのを止めさせる理由は、おしりを舐めているのは愛犬の肛門に異常が生じていて、その症状を悪化させてしまう危険性があるからです。
犬がおしりを舐めるとき、3つの異常が考えられます。
■犬がおしりを舐める原因
①おしりが乾燥しているから
②うんちのキレがわるく、汚れてしまっているから
③肛門周囲腺炎という病気の可能性も
一時的な不調であればいいですが、場合によっては肛門周囲腺炎のような病気の可能性も疑ったほうがよいでしょう。
それでは犬がおしりを舐める3つの原因を順番に紹介していきます。
1. おしりが乾燥しているから

愛犬がおしりを舐めているときに最初に疑う原因は肛門の乾燥です。
犬の肛門が乾燥する理由ですが、うんちが硬く、出すときに肛門に負担がかかることが考えられます。
うんちを改善する対処法は、消化に良い食事に変更するとよいでしょう。
それじゃあ具体的にどんなごはんに変えればいいの?と思うかと思います。
ドライタイプのドッグフードを食べさせているのであればウェットタイプに変えてみると良いでしょう。
うんちの質を変えれば、愛犬の肛門の乾燥を防ぐことが出来るようになります。
僕が飼っていた愛犬のゴエモンも、3歳ぐらいの頃におしりをよく舐めるクセがありました。
数週間はそのクセが続いていたので、ふと
「どうして自分のおしりを舐めているのかなー。」
と思い、愛犬のおしりを観察してみました。
すると案の定、愛犬の肛門が乾燥していて、それが原因でおしりがかゆいのか頻繁に舐めていたようです。
その後、愛犬の乾燥おしりを治そうプロジェクトを一人で立ち上げ、おしりを水で湿らせてあげたりといろいろな試行錯誤をくり返しました。
その中の施策の1つで、当時はずっとドライタイプのドッグフードをあげていましたが、試しに初めてウェットタイプのドッグフードをあげたところ、徐々におしりの状態が改善されていきました。
ごはんをウェットタイプに変更してから、だいたい3日後におしりの乾燥が改善されていき、1週間後には肛門の乾燥がおさまりました。
しばらくのあいだは長年のクセが抜けないのかおしりを舐めていましたが1ヶ月後にはおしりを舐めることもなくなりました。
犬が自分のおしりを舐めることは衛生的によくありません。
場合によっては、肛門についている細菌が体内に入ることで感染し、深刻な体調不良をおこす可能性あります。
舐めるよりは、舐めない方がいいに越したことはありません。
おしりを舐めるクセをつけさせないためにも、まずは食生活を変えてみて、愛犬の健康を守ってあげましょう。
2. うんちのキレがわるく、汚れてしまっている

次に、愛犬がおしりを舐めるときに考えるべき原因は、うんちのキレです。
愛犬のうんちのキレが悪くなり、うんちが肛門に残ってしまって違和感を覚えている可能性があります。
この状態は、とくに愛犬が歳をかさねて老犬になり、筋肉が衰えるとおおくなります。
老犬になると衰えていくのは脚の筋肉だけではありません。
犬の膀胱や肛門の筋肉もその力が弱くなっていきます。
膀胱の筋肉が衰えると、おしっこを我慢するのが苦手になります。
僕の愛犬は12歳を超えたあたりから、おしっこを我慢するのが苦手になりました。
愛犬を外飼いしていたのですが、12歳をすぎた老犬の時期はよく庭におしっこの跡でちいさな水溜まりができていたり、うんちも散歩の時間まで我慢できずに庭ですることが多くなりました。
余談ですが柴犬はきれい好きなので、基本的にはふだん自分が暮らしている場所でおトイレをする子はあまりいません。
肛門の筋肉が衰えると、我慢することが苦手になるだけでなく、うんちのキレが悪くなります。
うんちのキレが悪くなることで、おしりにうんちが残ってしまいます。
そうすることで犬はおしりのうんちが気になってそれを取り除こうとします。
犬はおしりについたうんちを取り除くために舐めてとろうとします。
しょうがないですよね、だって脚で取ることが出来ないのですから。
もしくは、うんちを取るときに地面にこすりつける子もいます。
おしりを地面にこすりつけてしまうと肛門が傷つき、感染症などの二次被害が生じる危険があります。
うんちを柔らかいものから硬いものへ変えることで、状況が好転することがあります。
うんちを硬くする場合は、食物繊維をたくさん取ることが大切です。
例えば、さつまいもやりんごを食べさせてあげると良いでしょう。
また、実は納豆も犬の健康を保つのに効果的とされています。
これらの食べものは犬に害のない食品なので安心してください。
また、食べさせてはいけないくだものは「愛犬に食べさせていい果物、危険な果物【ぶどう、梅は危ないですよ】」で紹介しています。
くだものの中には愛犬を死に至らしめるものも存在します。
くだものであればなんでも犬の身体によいという認識はしないように注意しましょう。
3. 肛門周囲腺炎という病気の可能性も

ここまで紹介してきたおしりの乾燥、うんちのキレについては深刻な症状ではありませんでした。
これから紹介する「肛門周囲腺炎」は、立派な病気です。
愛犬がおしりを執拗に舐めているときは病気の可能性があることを説明していきます。
まずは「肛門周囲腺」ってなに?というところからお話ししていきます。
3-1 「肛門周囲腺」ってなに?
「肛門周囲腺」とは、犬の肛門の周囲に何個もある小さな分泌腺のことを指します。
本来、肛門周囲腺は目で見えるほど大きくはありません。
この肛門周囲腺が炎症を起こすと、おしりのほかに小さな穴が空いてしまいます。
最初は小さな痛みから始まるので、犬はおしりの痛みを和らげようと舐めて痛みを抑えようとします。
3-2 「肛門周囲腺炎」はどんな症状?
「肛門周囲腺炎」になると、以下のような症状がみられます。
■「肛門周囲腺炎」の症状
①うんちが出にくくなる
②肛門が赤く腫れる
③肛門に痛みが生じる
「肛門周囲腺炎」が悪化すると、最悪の場合、肛門周囲腺が破裂して出血を起こします。
この影響で犬はうんちがしにくくなり、肛門周囲腺にさらに負担が掛かって炎症がひどくなるなど、事態がどんどん悪化する恐れがあります。
3-3 「肛門周囲腺炎」を治すには
「肛門周囲腺炎」を治すためには、以下のようなステップを踏みます。
■「肛門周囲腺炎」を治す3ステップ
①肛門を清潔にする
②抗生物質を飲んで細菌を減らす
③食物繊維をたくさん取る
これで愛犬のおしりを守ることが出来ます。
「肛門周囲腺炎」になってしまった場合は自力で治すのが難しいので、異常に気づいたら早い段階で獣医さんのもとへ連れて行きましょう。
早期発見ができれば、愛犬が痛い思いをせずに済ませることが出来ます。
そのためにも、愛犬がいつもとは違う行動を起こしていないか、常に観察してあげることが大切です。
要点まとめ

今回は愛犬がおしりを舐める3つの原因を紹介しました。
■犬がおしりを舐める原因
①おしりが乾燥しているから
②うんちのキレがわるく、汚れてしまっているから
③肛門周囲腺炎という病気の可能性も
それぞれの原因への対処の仕方と治療方法を紹介しましたので、愛犬がいつもは舐めないおしりを舐めてるなあ。と違和感を覚えたらしっかりと見てあげましょう。
また、犬のおしりのケアと言えば外せないのが「肛門腺しぼり」。
「肛門腺しぼり」を月に1回はやってあげないと、愛犬がおしりの痛みに悩むことがあります。
近いうちに「肛門腺しぼり」についての紹介もしたいと思っていますので、更新したらツイッターでお知らせします。
僕はツイッターで柴犬を中心としたペットの役立ち情報を毎日配信しています。もしこの記事が参考になったと感じていただけたらツイッターをフォローしていただけるととても嬉しいです。→Twitter:ユタカのペット愛好日誌