犬に埋め込む「マイクロチップ」の義務化について知りたい飼い主さんへ。
「愛犬にマイクロチップを埋め込むことが義務化になるらしいけど、実際にどうやって埋め込むの?」
「マイクロチップを埋め込むことでなにが変わるの?」
「というか、本当にマイクロチップは普及するのかな?」
こういった疑問に答えていきます。
✔本記事の内容
1.愛犬に「マイクロチップ」の埋め込みが義務化されます
2.「マイクロチップ」の活用方法を解説
こんにちは、柴犬系ブロガーのユタカ(@titlemaker_ytk)です。
「いままでマイクロチップなんて、聞いたことがない。なんか胡散臭くない?」
と感じた飼い主さんもいるのではないでしょうか。
実は、僕自身もこれまでマイクロチップなんて馴染みがなく、なんか胡散臭いなあと思っていました。
でも実際のところ、マイクロチップの埋め込みは動物園などでは昔から義務化されていて、個人のペットには浸透していないだけなんです。
JKC(ジャパンケネルクラブ)によると、展覧会に出場するには
「愛犬にマイクロチップを埋め込むこと」
「埋め込んだマイクロチップの情報をJKCに登録すること」
この2つが義務化されています。
「マイクロチップ」のことを知って、今後の飼い犬に対する【マイクロチップの埋め込み義務化】に備えませんか?
1.愛犬にマイクロチップの埋め込みが義務化されます

アクサダイレクト:【迷子猫・迷子犬対策】マイクロチップ装着のメリットと費用より引用
今年、2019年5月22日に動物愛護法が改正されました。
その内容は大きく分けて3つあるのですが、まずは改正に伴って変更された内容をざっくり紹介していきます。
◼️動物愛護法の改正内容
①ペットに対する「マイクロチップ」埋め込みの義務化
②動物虐待に対する罪の厳罰化
③子犬は生後56日以降販売
今回は①ペットに対する「マイクロチップ」埋め込みの義務化について紹介をしていきます。
また、②動物虐待に対する罪の厳罰化については、「犬は法律上、どんな扱いを受けるの?【動物愛護法の改正で有利に!】」で詳しく紹介しています。
気になる方はご覧になってみてください。

1-1 そもそも「マイクロチップ」ってなんなの?
マイクロチップとは、直径2mm、長さわずか10mmの小さなICチップのことです。
この小さなチップの中に「識別番号」の情報が入っています。
「識別番号」は、いわゆるユーザIDみたいなものですね。
このユーザIDに、例えば飼い主の名前や飼い主の連絡先を保存しておくことができます。
連絡先などはインターネット上で登録・変更ができます。
そのため、飼い主の情報が変更された時などはインターネット上で手続きをするだけで済みます。
つまり、愛犬に一度マイクロチップを埋め込んでしまえば、中の情報はいつでも書き換えることができるので埋め込み直す必要はありません。
1−2 「マイクロチップ」と名札・鑑札の違い
新しく導入されることになるマイクロチップと、現在メジャーに使用されている鑑札の違いはなんでしょうか。
マイクロチップの利点は以下のとおりです。
◼️マイクロチップの特徴
・身体に埋め込むので、なくなる心配がない
・専用のリーダーで読み取らないと情報が知れない
・見た目には、チップが埋め込んであるのかすら判別できない
専用のリーダーは動物病院や保護施設でも常備していないところがあります。
そのため、いま埋め込んでも読み取り側の設備が整っていないのが現状です。
一方で、鑑札の特徴は以下のとおり。
◼️鑑札の特徴
・連絡先などを一般人でも読むことができる
・文字が摩耗した場合、読めなくなる
・首輪やハーネスが外れてしまうと意味がなくなる
いまは首輪に名札や鑑札をつけておくのが一般的ですね。
実際、狂犬病の鑑札などは装着が義務化されています。
ぼくは愛犬に電話番号を記載した鑑札をつけていたのですが、5年も変えずにいると文字が削れて読めなくなってしまいました。
こまめに新しいものに変えればいいのですが、せっかく用意した鑑札がいざ愛犬が迷子になった時に読めなかったら意味がないですよね。
マイクロチップの話を抜きにしても、鑑札は定期的に新しいものに変えることをお勧めします。
1-3 「マイクロチップ」の埋め込み方
「愛犬にマイクロチップを埋め込むのって、なんか怖い。」
こう考える飼い主さんも多いと思います。
では、実際にマイクロチップを埋め込むには、どのような方法を取るのでしょうか。
答えは簡単で、注射器でマイクロチップを皮膚の下に差し込むだけです。
マイクロチップは太さわずか2mm、長さも10mmしかありません。
錠剤タイプの薬よりも小さいくらいです。
そのため、特別な手術などは必要なく、実際の注射も数分で完了します。
注射のする際のリスクについてですが、マイクロチップの注射は医療行為と見なされるため、獣医しか行うことができません。
つまり、プロにしか注射を行うことができませんので、埋め込みに対するリスクが問題となった事例はこれまで発生していません。
マイクロチップ自体が愛犬の身体に作用する危険性はないため、リスクは低いと言えるでしょう。
2.「マイクロチップ」の活用方法

マイクロチップが有効活用される場面は、3つあります。
◼️「マイクロチップ」が活用される場面
①愛犬が脱走し、迷子になった時
②愛犬が事故に遭い、病院に搬送された時
③地震などの災害で愛犬とはぐれた時
順番に詳細を紹介していきます。
①愛犬が脱走し、迷子になった時
愛犬が迷子になった時、首輪が外れているとふだん鑑札をつけていても無駄になります。
ぼくも愛犬のゴエモンと散歩している時に、首輪がすっぽ抜けて脱走してしまった経験があります。
そのときはなんとか愛犬が立ち止まってくれたので、10分走り続けた末に無事に確保することができました。
ですが、もしそのまま脱走してしまっていたら、警察や保健所に届出を出していたとしてもぼくのもとに帰ってこなかった可能性があります。
現状では、マイクロチップの普及率が一般家庭で10%未満とまだまだ低く、マイクロチップを読み取るリーダーの準備ができていない施設も多いです。
ですが、今回動物愛護法の改正で今後のマイクロチップの義務化が確定したことで、確実に普及率は高まっていきます。
普及率が高まれば、愛犬が脱走しても無事に戻ってくる可能性は現状よりも格段に上がることでしょう。
いますぐでなくても、今後のマイクロチップの埋め込みを検討する意味はあります。
②愛犬が事故に遭い、病院に搬送された時
愛犬が不慮の事故に遭い、身元が不明だとそのまま処分されてしまうことがあります。
これは主に、外飼いしている猫に発生している事例です。
愛猫がご飯の時間になっても帰ってこず、1週間経っても帰ってこない。
飼い猫が、飼い主の見ていないところで交通事故に遭うことは珍しくありません。
そういったときにマイクロチップから飼い主を特定できれば、連絡を入れることができます。
悲しいニュースをお知らせすることにはなりますが、少なくとも飼っていた猫の肉体だけでも飼い主のもとに届けることができます。
同様に、愛犬が脱走した時にも事故が起きないとは限りません。
万が一に備えることも、大切なのではないでしょうか。
③地震などの災害で愛犬とはぐれた時
地震や洪水で避難をすることになったときに、愛犬とはぐれてしまうことがあります。
関東大震災では、愛犬を同行避難させることができず、3,000頭以上の飼い犬が犠牲になりました。
また、運良く生き延びることができた犬の中にはもとの飼い主が見つからず、新しい飼い主に引き取られた子や殺処分されてしまった子もいます。
こういったときに、飼い主の連絡先がマイクロチップを通して取得できたら飼い主のもとに帰る子もいたかもしれません。

以上、マイクロチップの活用法でした。
繰り返しになりますが、現状はマイクロチップの普及率がとても低いです。
ですが、有用性は十分にあるので、あとは普及さえすればよりわんこにとって優しい世界がきます。
今後もマイクロチップの動向に注目ですね。
僕は愛犬のゴエモンを飼っていたときの経験を元に、犬を飼うときのノウハウをこういった形で毎日配信しています。
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